神秘の木青森ヒバ

古くから青森の地に伝わる神秘の木「青森ヒバ」。北国の厳しい風雪に耐え、雪が溶ける春に地面に落ちた種子から稚樹が誕生します。陽が入らない森の中で、稚樹は成長しないままじっと生き続け、何十年も環境が好転するのを待ち続けます。待ち続け待ち続け、長ければ稚樹のまま百年も待ち続けます。そして、空をおおっていた大木が倒れてようやく陽の光を浴びることができた幸運な稚樹だけがぐんぐんと成長を始め、百年で青年期となり、老年期が二百五十年、さらには三百年を超えて成長します。繊細な木目の美しさや清々しい香り、抗菌性や耐水性など様々な効能を内に秘める神秘の木「青森森ヒバ」はこうした長い年月を経ることで私たちの元へとやってくるのです。日本的な感性と美意識を宿し、材として多くの可能性を持つ「青森ヒバ」をぜひ手に取ってみてください。
 

歴史が物語る青森ヒバの耐久力

日本三大美林のひとつ 「青森ヒバ」

「青森ヒバ」は、「木曽ヒノキ」 「天然秋田スギ」と並んで日本三大美林のひとつに数えられる日本で唯一の原生林野に育った純天然の針葉樹です。青森県では、 厳しい風雪にも耐え、たくましい生命力を持つことから昭和4 年に「青森ヒバ」を県木として制定しています。青森県内には日本国内のヒバ蓄積量の8割以上が集中しており、しかもその蓄積量は、木曽ヒノキの約3倍、 天然秋田スギの約7倍もあり、 将来とも安定して供給できる建材です。成木になるまでに長い年月がかかる「青森ヒバ」が現在も美林として残っているのは、藩政時代からヒバ山を厳しく守ってきたためです。津軽藩・南部藩ともにヒバ山は藩の管理下に置かれ、大きく育った木だけを伐採する「大径僕木伐採」という方法と、伐採後は「留山(とめやま)」として入山を禁止するなどの掟が設けられて保護されてきました。

歴史的建造物にも適した驚異の耐久力
「青森ヒバ」は他の樹種と比べて驚くほど腐りにくい木材であり、 しかも比較的堅く、曲げ圧縮等の強度もあることから、古くから特殊建築用材として多くの神社仏閣等の用材として用いられてきました。世界遺産である平泉の中尊寺金色堂は、1124 年(天治元)に全体の約9割に 「青森ヒバ」を使用して建てられています。800年の時を刻んだ 1962年(昭和37)に復元修理に着手した際は、腐朽の程度が小さく、ヒバ材の7割以上が再使用され「青森ヒバ」の高い耐久性が証明されています。そのほかにも、弘前城や小説家太宰治の生家である斜陽館、青森県庁、 日本一長い木造三連太鼓橋の額の舞橋、奈良県の平城京や静岡県の掛川城、函館の五稜郭など数多く残っています。また、青森県下北半島の猿ヶ森には、約800年前に大津波によって埋もれ木になった、ヒバの埋没林があります。この埋もれ木が腐朽しているのは表面2㎝ほどで、中は今でも製材として使えるほどです。このように、「青森ヒバ」は驚くほど腐りにくく耐朽力があるのですが、これは、「ヒノキチオール」等の成分が含まれているためです。この成分は、木材腐朽菌に対して強い殺菌力を持ち、菌の成長を止める力を持っているため、建物の濡れ縁、幹周り、 ベランダ、風呂場など雨がよく当たる場所や水回りの部分でも優れた防腐性を発揮します。
 

青森ヒバの神秘の力ヒノキチオール

ヒバの不思議を生み出す 「ヒノキチオール」
青森ヒバの樹液は古くから山里の人々の間で「ヒバの不思議」として知られ火傷や切傷の薬として利用されてきました。その「ヒパの不思議」が解明されたのは 1936年、野副鐵男博士による 「ヒノキチオール」の発見により明らかとなりました。当時、自然界には存在しないといわれてきた七角形の分子構造を持つこの化合物の発見は、化学史上に残る偉業として世界的に評価されました。この「ヒノキチオール」は、 呼び名からヒノキに多く含まれているように思われますが、通常の日本のヒノキにはほとんど含まれていません。天然ヒノキチオールが抽出できる原料は、 ほとんどが「青森ヒバ」です。

多くの可能性を秘める 「ヒノキチオール」
「ヒノキチオール」は、これまでの数多くの研究成果により、病原性の菌類・細菌類、カビなど多くの菌に対する抗菌作用があることが認められ、薬剤耐性を持つ黄色ブドウ球菌や肺炎球菌に対しても殺菌作用や増殖抑制作用が明らかになっています。現在は抗菌剤や消毒剤として活用されている他、平成元年には防腐剤として化学合成品以外の食品添加物として認可されました。また、養毛剤・化粧品・消臭剤など医療・ 農業・食品関係の様々な分野で利用・研究が進められています。

蚊・シロアリ・ダニなどを寄せ付けない防虫効果
青森では昔から「総ひば造りの家には、蚊が3年間は入らない」と言われ、青森ヒバで建てられた家には蚊やシロアリなどの害虫が近寄ってこないと言われています。特に「家屋のガン」といわれるシロアリは、建物の土台や柱・筋かいなどの材表面は食べ残して内部を食害するため、発見が難しく、気づいた時は手遅れというケースが多い厄介な害虫ですが、 他のほとんどの木がシロアリの被害を受けるのに対して「青森ヒバ」はシロアリを寄せつけないのです。科学的にも「ヒノキチオール」のシロアリに対する抗蟻活性が認められており、ダニやゴキブりに対する忌避効果・殺虫活性も確認されています。この効力は木材全体にその効力があり、切断・加工してもその効果は薄れませんし、天然のものですから薬害の心配もありません。
 

青森ヒバ製品で日々の暮らしに潤いを

暮らしの中に活きる 「青森ヒバ」の魅力
「青森ヒバ」は、香木とも言われる香りが強い木で、その香りは緊張を和らげ、落ち着きを与えるアロマ・リラクゼーション効果があります。お部屋にひとつ青森ヒバの製品があるだけで清々しい香りが広がり森林の木々に包まれているような心地よさと清涼感が漂います。その香りを活かした様々な天然の入浴剤も人気を博しており、バスタイムを豊かに演出するアイテムとなっています。また、天然成分ヒノキチオールによって、防虫、抗菌作用が強く、 類を見ない防カビ性を誇る青森ヒバは、木の腐朽菌に対しても強い殺菌力を持ち、菌の成長を止める力を持っているため、まな板やしゃもじ、おたまやスプーンなどの台所用品、 お風呂場の洗い桶や椅子など水回りで使用してもカビや黒ずみが発生しにくく、長く使用していただけ、優しい肌触りもお楽しみいただけます。近年では、美しい木目を活かしたランプや小物入れなどのインテリア用品も次々に生まれています。
 

家に居ながら森林浴青森ヒバを使った家

シックハウスとは無縁の健康住宅
青森ヒバの「ヒノキチオール」は、 シックハウスの要因である化学物質は発生せず、優れた抗菌・殺菌作用によってアトピーやなどのアレルギー性疾患の原因であるカビやダニも抑制します。

快適を生み出す力とリラックス効果
青森ヒバは、湿気を出して室内の湿度を調整して結露を防ぎます。室内が乾燥する場合は木の繊維に含まれる水分を吐き出して剛み、湿度の高いときには余分な湿気を吸収して藤らみます。この調湿効果によって快適な空間を生み出します。
また、清々しい青森ヒバの香りを感じたり、木に触ってぬくもりを感じるとリラックス効果があることが報告されています。まさに家に居ながら森林浴をしている効果が、青森ヒバを使った家には期待できます。

確かな品質基準を持つJAS構造材
木材は生物資源。そのため、産地や気候等によって同一樹種、同一寸法であっても品質に差異が生じてしまいます。しかし、 JAS製品はJAS規格により定められた厳格な審査をクリアしており、実際の工程においても農林水産に登録された民間のがした製材工場・販売事業者のみが製造しているため、一定以上の品質・性がされているのが特徴です。 また、JAS規格は使用する用途に応じて品目を区分しているため、各建築部材にすめられる資材の選択を容易にするというメリットもあります。
国は現在、建築物の木造化・木質化を推進。 2019年6月に施行された改正建築基準法一を改正する法律」もあり、 木造耐火建築物に注目が集まっています。 また昨今、海外では日本の木造文化法)の評価が高まっており、国内外問わず、 日本の木造の建築物に対して大きな期待が寄せられています。
 
出典:青森県木材協同組合
 

 
 
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